マンドリントレモロが上手くなるコツ!トレモロ上達のための練習法

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マンドリンと言ったら、やはりその最大の魅力の一つは、トレモロ奏法にありますよね! しかしながら、その綺麗な音色に憧れてマンドリンを始めたのに…「どうも引っかかる」「なかなかスムーズに弾けない」と悩んでいる方は多いようです。 優雅に心地よく流れるような美しいトレモロで奏でたい♫ マンドリン奏者だったら、誰しもがそう願いますよね。 この記事は、そんなトレモロでお悩みの方、必見です。ちょっとした意識改革をして、コツを掴めば必ず出来るようになります。 是非、諦めずに試してみてくださいね。

マンドリントレモロへの意識改革

マンドリントレモロのコツ :その1 ピックで弾こうとしない

「え?どういうこと?」って思いますよね。 これは、ピックで弦に当てに行こうとしない、ということです。 張力の強い抵抗力のある弦にピック(指先)で向かって行ってしまうと、力で押してしまうようになります。 それは、そのまま力みに繋がってしまいますね。 心理学で、怒りに怒りでぶつかってはいけない、と聞いたことはありますか?それと似ていますね。 力づくで向かってしまうと、余計、反発が大きくなってしまいます。 では、どうするの?ということですが、むしろ、それを利用して手の重みを弦に乗せてあげるのです。 手の重みの乗せ方を説明した練習法については、以下の記事にありますので、参考にしてみてください。 →マンドリン右手の脱力のための6つのイメージ奏法 脱力した重みによって自然に振れている手を、弦の振動に逆らわずに任せると、ピックが弦の中に吸い込まれていくような感覚になります。 ですので、ピックで弾きに行こうとしてはいけません。ピックは親指と人差し指で挟んでいるだけです。 よく説明において「ピックの持ち方」という言い方をしますが、実際の感覚としては、持つでも握るでもなく「挟む」がニュアンスとして妥当でしょうか。 そして、ダウンストロークの時に先に下に降りるのは指先ではありません。当然ながら、アップの場合も同じです。先に上に上がるのは指先ではありません。 脱力して上下運動する時にしなりが必要で、そうすると、指先(先端)からの動きにはならないのです。 これが、ピックで弾きに行こうとしない、ということになります。

マンドリントレモロのコツ:その2 上下運動の時に意識する場所は…

では、指先から動かさないのであれば、どのように弦に当てるのか?という疑問について説明致します。 脱力によるしなりは、技術レベルによっても使う(使える)幅が変わりますし、また、演奏する曲やフレーズによって、腕だったり、手首だったり、指だったりします。 このしなりは、どのスポーツや楽器演奏においても、身体の使い方としてとても重要なことです。 例えば、水泳のバタ足、野球のスイング、ヴァイオリンのボーイング、そして太鼓を打つのもそうですね。 いずれにしても、先端から先には動かさないというのは想像できますか? マンドリンはピックを指先(先端)に挟んで演奏しますし、その道具であるピックが小さいので、そこに気づきにくいのです。 ですので、ピックを挟んでいる指の先(この場合、親指の先方向ですね)に、何か長いものが付いていると思って、手をしならせて振ってみるとイメージしやすいですね。 腕を棒のように固めて伸ばしたり、手首を固定して折ってしまうと、しなりは得られません。 トレモロ習得の説明に「扇子を仰ぐように」と書いてあるものもありますね。 単線のメロディーや簡単な合奏パート譜を演奏する分には、そのような振り方でも可能です。 しかし、実際の扇子を仰ぐイメージでの手振りだと指先の軌跡が大きく弧を描くようになります。 ですので、対の2本をきちんと弾(はじ)いてなかったり、重音や独奏曲などの演奏においては弦から外れてしまい、大振りになってしまう割には、しっかりと音が出ていない場合が多くなります。 では、実際に上下運動で振る時にどこを意識したら良いのか? それは、手のひらの外側の部分です。

上の写真の赤い部分を意識して、手の重みを感じて手を振ってみてください。 脱力を身につけるための手の振り方のレクチャーについては、以下の記事にありますので、是非、参考にしてみてください。 →マンドリン右手の脱力の方法についての6つのステップ この手振りができた状態で、挟んでいるだけのピックが弦を通過する、という感覚を身につけます。

マンドリントレモロのコツ:その3 トレモロはダウンアップの延長にある

これは、多くの教則本にも書かれてはいるのですが、それでも実際には、演奏者の意識の上で、まだまだピッキングとトレモロが別物だと捉えている人がとても多いです。 まず楽譜を手にした時に「ここはピッキングで弾く?それともトレモロで弾く?」という質問が出てきます。 合奏などの際に、それを相談したり統一することは必要な場合もありますが、演奏する時の手の振り方が、ピッキングとトレモロの弾き方をハッキリと分けてしまうと、ぎこちなくなってしまうことがあります。 ここはピッキング、ここはトレモロ、というように、テープで貼り付けたような継ぎ接ぎのような演奏になってしまいますね。 そうではなく、刺繍で織り込まれたような滑らかな演奏を目指すときには、ピッキングであろうとトレモロであろうと、本来は弾き方は変わらないのです。 なぜなら、トレモロというのは、あくまでもピッキングのダウンアップの延長にあるはずだからです。 例えば、一つのフレーズの中で、トレモロとピッキングを混ぜて弾く場合は、ピッキングはトレモロの速度(粒)を緩める、と意識した方が弾きやすくなります。

マンドリン ピッキングからトレモロへ繋げるための練習法

通常のトレモロ練習の進め方としては、4分音符→8分音符→16分音符→32分音符のダウンアップの倍速練習がありますね。 これはこれで、粒を揃えるためにも、もちろん大切な練習ではあります。 このやり方で上手くいく人はそれで大丈夫でしょう。 しかし、この時に大事にしたいのは、最初の4分音符、8分音符の際のピックの持ち方と弦への当て方を、16分音符、32分音符と進めていく途中で変えてはいけないということです。ある所から、どうしても乱れてしまう時に、無理矢理進めないことが大切です。 ピックがずれたり、斜めに当たったりして、急に握りしめたりしないように気をつけたいですね。 また、ピックを持つ指先でダウンアップを数えてしまうことで弦を押してしまう場合があります。 そうなると力みに繋がってしまいます。 そこで意識したいのが、この記事の上記で説明したことになります。 指先(ピック)で弾こうとしないことです。 「早く先輩方のように細かいトレモロを弾きたい」「演奏しなければいけない曲の楽譜が手元にあるので、その練習をしたい」と先急ぎしてしまいますよね。 なので、どうしてもピッキングからトレモロへ繋ぐ途中過程を抜かして練習を進めてしまいがちです。 ところが、そのまま曲の練習を重点に進めてしまうと、基礎力がそこでストップしてしまい、そのまま癖となってしまいます。 そして、ピッキングとトレモロを別物として身体が覚えてしまいます。 そこで、次のような練習法がありますのでご紹介いたします。是非、試してみてくださいね。

(↑あれ?手に何か黄色いのがくっついてる…(>_<) 付箋紙?) テンポはフリーで良いですので、上下運動の振りをゆっくりから徐々に速めていき、一旦キープしたら、そこからまた、緩めていきます。 この時に大切なのは、手の振り方と振り幅を変えないことです。速める時も遅くする時も、引っ掛かりながらは進めないことです。 初めはその速度幅があまりないかもしれませんが、意識してコントロールすることに慣れてくると、段々と速度幅が出てきます。 速くしたり遅くしたりが、かなりスムーズになれば、いろいろなテンポでのピックコントロールが上手になります。 そうすると、上記で説明したピッキングはトレモロを緩めたもの、という意識を持つことができ、滑らかな演奏へと繋がります。   美しいトレモロを目指して一緒に頑張りましょうね!あなたのマンドリンライフを応援しております。 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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